男性も気をつけて!骨粗鬆症の怖さ

年齢と共にさまざまな病気にかかりやすくなるものですが、そのひとつに骨粗鬆症という病気があります。
女性に多い病気として知られていますが、実は男性にも起こるので油断はできません。
骨粗鬆症の病気について詳しくみていきましょう。

骨粗鬆症ってどんな症状?
骨粗鬆症とは、骨の密度が低下して骨が脆くなってしまう病気です。
女性では、早い人で40歳を過ぎたあたりから、こうした症状が見られる人もいます。
骨量が減って、骨の中はスカスカの状態になってしまうのです。
骨が脆くなっても、すぐに痛みが生じることはありませんし、普段の生活に大きな変化が現れることもありません。
しかし、重度の骨粗鬆症になってしまうと、つまずいて足を階段で打っただけで骨折したり、就寝中に寝返りをしただけで肋骨にひびが入ることもあるのです。
年を取ると徐々に筋力が弱り、若いときよりも足元がおぼつかなくなるものです。
転びやすくなった上にすぐに骨を折ってしまうとなると、外出するのも気を付けなければなりません。

なぜ、女性に多いの?
骨粗鬆症が女性に多い理由は、女性ホルモンと大きく関係しています。
女性ホルモンである「エストロゲン」が低下することにより、骨も脆くなって骨密度が低くなり、くしゃみをしただけで骨にひびが入ったりちょっと足を滑らせただけで転んで骨折してしまったりすることが増えてきます。
早い人で40歳を過ぎると更年期障害の症状が出てきますが、これもホルモンの分泌が減ってくることと関係しており、それと共に骨粗鬆症の症状も徐々に出てくるのです。
閉経やホルモンが関係している以外にも、加齢に伴ってカルシウムが体内に吸収されにくくなってしまうことも関係しています。
若い時に、外見を気にして過激なダイエットをすることも、年を取ってからこうした症状が出やすくなることにつながるのです。

男性にも起きる骨粗鬆症
女性ほどではないですが、男性にも骨粗鬆症は起きます。
年を取ると共に骨量が減っていくのは男女共に言えることですが、女性よりも骨格が大きく骨太なので症状が現れるのがやや遅めの人が多いでしょう。
しかし、女性よりも体格が大きいために、骨折したときの怪我が重傷になる可能性もあるといえます。
そのほかにも、喫煙や飲酒の習慣がある人は、骨の代謝に異常が起こりやすく、骨粗鬆症も重症化しやすくなってしまうのです。
さらに転ぶのが怖いことから家に引きこもりがちになる男性もいます。
そうすると一人で何もせずにいることが増えて認知症の症状が出てしまったり、老人鬱の症状を併発したりする場合もあるので、気を付けなければいけません。

骨粗鬆症の予防は?
骨粗鬆症の進行を予防し、症状を改善するためには、カルシウム摂取を中心とした食事療法、運動療法、カルシウム吸収促進に結びつく日光浴などが重要になります。
①食事療法
・カルシウムの多い食品を十分にとること。
・カルシウムの吸収を促すビタミンDや、身体を作る重要な成分であるたんぱく質を十分にとることを心掛けましょう。
・カルシウムは牛乳、乳製品、小魚、野菜、海藻に多く含まれています。
・無理なダイエットや偏食はカルシウムの不足の原因になるので避けましょう。
・加工食品、インスタント食品、清涼飲料水などはカルシウム吸収を妨げるので、できるだけ避けましょう。

②運動療法
毎日、無理のない範囲で、できるだけ身体を動かすことが大切です。
一番簡単なのは、1日30分~1時間歩く事です。
また、家事などを積極的に行うことも運動になります。
スポーツならば軽いものをゆっくり時間をかけて行うようにしましょう。

③日光浴
ビタミンDは骨を健康に保つ大切な成分です。
このビタミンは食物中に含まれるだけでなく、日光を浴びることによって、体内で作られます。
晴れた日には、できるだけおもてに出て、十分に太陽の光を浴びるようにしましょう。